YOSHITO ISHII:ROTRINGER'S DIARY

日日是匍匐:時時跳躍

中国絵画・日本絵画

居巣居廉畫集

居巣・居廉は清朝末期の画家。 従兄弟の関係のようです。居巣・居廉とありますが、 ほぼ居廉の作品が収録されている。 後に嶺南画派と呼ばれる、広州を中心とした画派の元祖、だそうな。 当時から貿易港であった関係で、海外の情報が多く入ってくる環境にあ…

池上秀畝-高精細画人-

www.neribun.or.jp yuagariart.com 池上秀畝-高精細画人-の巡回展の図録です。 元寇の神風を描いた作品。モノクロに金のコントラストとか、センスのかたまりである 漢画あり琳派風あり洋画風の写実表現あり、 明治日本画の混沌を一人で背負い込んでしまっ…

崇高なる山水展図録

www.museum.or.jp 2008年に大和文華館にて開催された「崇高なる山水」展の図録。 日本の中国・朝鮮山水画の名品が掲載されています。 南宋・元・浙派・袁派。中国絵画欲を満たしたい時 手軽に手に取れます。 日本の中国絵画もなかなか充実している。

冬景山水畫特展圖録

冬景山水画特展図録 1989年に台北故宮にて開催された「冬景山水画特展」の図録。 冬景色を描いた山水作品が主に収録されています。 中国絵画の山水画はよく夏冬や春冬など、対の作品として季節を対比させますが 個人的にはあまり見分けがつきません。 単に皴…

二つの頂-宋磁と清朝官窯 静嘉堂@丸の内

www.seikado.or.jp 二つの頂-宋磁と清朝官窯 静嘉堂@丸の内 清朝の磁器って単純にかわいい。 いかにも日常で使えそうなものが多い印象。 思うに宋の白磁や青磁は鑑賞はできても 日常に使うことはちょっと想定できません。 雨過天晴もサイズ的には日常雑器…

皇室のみやび@三の丸尚蔵館

shozokan.nich.go.jp 皇室のみやび ー受け継ぐ美ー展 リニューアルされた三の丸尚蔵館にて。 訪れたのは初めてです。 徽宗から奇想へ(これが言いたかっただけ)。 なんと!この展覧会、撮影OKなのです。 動植綵絵。棕櫚と軍鶏に鶴に紅葉。 蒙古襲来絵詞。兜…

北宋書画精華展@根津美術館

www.nezu-muse.or.jp 燕文貴 江山楼観図 李成 喬松平遠図 李公麟 五馬図巻 伝徽宗 猫図 人面みたい・・ フライトが早朝のため、前乗りすべく前日に東京へ。 どうせ東京へ行くなら展覧会に行かないテはないわけで。 北宋書画精華展@根津美術館。 サブタイが…

謎の絵師・尤英

尤英 壽山福海圖 卷 尤英 台湾の美術雑誌の編集長にFBで教えてもらった尤英という絵師の作品が 気になって仕方ない。乾隆嘉慶年間に活躍した人らしい。 現存する作品が極めて少なく、あっても贋作なのだとか。 中国絵画で白描画というと塗り絵の下絵みたいな…

今回の台北故宮

www.npm.gov.tw 台湾を訪れた際には時間の許す限り故宮博物院に行きます 郭煕 山莊高逸軸 馬麟 初日芙蓉軸。絵も然ることながら痩金体の題が最高にイカす 劉松年 渓亭客話図 やはり宋絵画です、贅沢です。 チャイニーズ・グランドスタイル・ペインティング。…

現代工筆画・顧潜馨

顧潜馨(顾潜馨)畫集 鈍器として使えるレベルの分厚さ。 代行業者から「古本のようです」と伝えられたが 触った感じ、ほぼ新品である(カバーに細瑕あり)。 中国語書籍では珍しい、右開きの縦書き本。 派手さはないけど堅実でまじめな画風。 こういうので…

秘響旁通 曹曉陽

www.hanart.com 曹曉陽(曹晓阳) 秘響旁通 曹晓阳的『山水』工作 水墨画、ではなくて木炭画です。 写真を元にした作品もあれば 郭煕の早春図を元にしたと思しき作品もあり。 鎮江香醋で有名な鎮江出身。 彼の大学での専攻は版画であり 中国絵画の専門的なト…

現代工筆画・湯哲明

tangzheming.artron.net 湯哲明(汤哲明) 久々に購入しましたる中国美術書籍 景宋 汤哲明中国画笈 北宋絵画式の鉤勒、マニエリスム的。 山の形や皺法など、たとえば陳少梅なんかと比べると 単調な印象は否めない。 全体的に、堅い印象を観る者に与える作風…

山内多門図録

www.city.miyakonojo.miyazaki.jp yuagariart.com 山内多門画集 橋本雅邦・川合玉堂に師事した宮崎の画家。 玉堂曰く「北宗系の健筆を振るう一人きりの大切な存在」。 数多いたであろう玉堂の弟子の中で一人きり、というところが泣かせる。 白黒の図版の岩の…

菊池芳文図録

www.city.kasaoka.okayama.jp モノトーン気味の画面に赤。私の好きな配色です 菊池芳文。明治末期の京都の日本画家です。 幸野楳嶺の弟子で四条派の伝統を受け継ぎつつ、 同世代の竹内栖鳳同様(芳文が二歳年上)西洋由来の写生を取り入れた画家。 55歳とい…

虫めづる日本の人々@サントリー美術館

www.suntory.co.jp 虫めづる日本の人々@サントリー美術館 四季草花虫図 市川其融 江戸時代 個人的に興味深かったのが「草虫図の受容」の章。 中国絵画好きとしてはやはり目が行きます。 宋元や明代に描かれた「草虫図」という画題を 日本の画人がどう受容し…

甲斐荘楠音展@東京ステーションギャラリー

https://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/202307_kainosho.html 甲斐荘楠音、大正期の日本画家です。 作品自体には、正直あまりピンときませんでした。 ひたすら似たような構図で和装の女性や花魁を描き続けただけというか、 着物とか芸妓の世界がお好き…

現代工筆画・管偉邦 Koon Wai Bong

koonwaibong.com 香港の中国画家・管偉邦。 ちょっと前首相みたいな名前だけど作品は抜群に良い。 自分がいいなと思える現代中国絵画の作家は やはり上海・香港出身の人です。 図録は数冊出ているようですが日本でゲットできそうな書籍がないのが惜しい。

没後400年 雲谷等顔

www.yma-web.jp 没後400年 雲谷等顔展図録 毛利家のお抱え絵師だったそうです。 画風は雪舟に倣い、彼の旧居にも住んでいたそうな。 雪舟のようなでたらめな強さはないものの端正でかっちりした山水、 わたくし好み。 やはりよいですね、室町水墨画。

杜昆「七魄」@ミヅマアートギャラリー

mizuma-art.co.jp 杜昆「七魄」@ミヅマアートギャラリー 自分で作曲した曲の音波に基づいて山水画を描いた作品。 実作品を観たかった作家です。ご本人にも会うことができました。 表参道にあった時にはよく行ったミヅマですが、それももう20年前。 素晴らし…

中国現代工筆画雑感

劉丹(Liu Dan)の作品集を購入 www.asiaartcenter.org 劉丹は1953年南京生まれ。 20年以上アメリカで生活していたようですが今は北京在住のようです。 白背景に単一のモチーフを描いたりルネサンス絵画を下敷きにした 奇岩を描いたり。 墨と紙を用いています…

最近購入した美術書籍・その19

最近購入せし美術書籍。 絵金・佐伯祐三展図録・大竹伸朗「銅の時代」 www.ekingura.com 絵金は幕末土佐の絵師です。 若い頃は京都に出て狩野派に師事していたそうですが 何やらトラブルに遭い、故郷に戻って芝居絵を描いていた人。 芝居絵、すなわち浮世絵…

等伯で清真菜

所用ありて東京へ www.suntory.co.jp 京都・智積院の名宝展@サントリー美術館。 長谷川等伯が秀吉の嫡男鶴松の供養のために建てられた祥雲禅寺に描いた襖絵。 狩野元信の向こうを張るかのごとき絢爛豪華な襖絵ですが、 結局ここから長谷川派は勢いがなくな…

最近購入した作品集・その18

幕末狩野派 spmoa.shizuoka.shizuoka.jp 幕末狩野派 2018年静岡県立美術館で開催された展覧会の図録です。 一見して爛熟だなあと感じます。 おなじみの狩野一信も冷泉為恭もいいけど狩野永岳。 四季耕作図、横長のやまと絵なんだけど描かれているのが漢画風…

岡原大崋画譜

www.hatsukaichi-csa.net 岡原大崋画譜 広島で南画(江戸絵画における文人画)を制作されている 岡原大崋氏の画集です。はつかいち美術ギャラリーにて開催される 氏の個展に合わせて刊行されたようです。 岡原氏はもっぱら地元広島で活動されていて 制作は勿論…

復古大和絵と冷泉為恭

復古大和絵関係の図録を購入 復古大和絵、は幕末の京都で勤皇運動の高まりに呼応するように かつての王朝時代の大和絵を復興させようと 出てきた絵画様式です。個々の絵師の関係は派閥というより 緩やかな師弟関係程度のものだったようです。 何人か絵師がい…

大和絵白描の美

www.kintetsu-g-hd.co.jp 白描画関係の書籍をまとめて購入す 葉月物語絵巻・枕草子絵詞・隆房卿艶詞絵巻 白描画は墨絵の一種ですが 水墨と違い、線描のみで描く絵画様式です。 中国絵画にも白描はあるのですが塗り絵の下絵みたいなものばかりで、 この大和絵…

現代工筆画・周彦生

中国近現代名画集・周彦生 周彦生、この人は写意画も描いていますが やはり工筆画の方が圧倒的に良い。 伝統的な工筆画ではまずありえない、画面を埋め尽くす花や葉の構図。 日本画からの影響をご本人も解説で言及しておられます。 よく観るとモチーフがかな…

幕末北斎・暁斎

「絵画の冒険者 暁斎」展図録 この方は絵を描きながら悩むという事なんかなかったんだろうな。 膨大な脳内ファイルの中から、型を適宜組み合わせてアウトプットするような。 スピード感のある筆致、外連味のある画題。 暁斎の知名度が今一つ低いのは時代のせ…

渡辺省亭 欧米を魅了した花鳥画

www.geidai.ac.jp 東京藝大美術館で開催されていた 「渡辺省亭 欧米を魅了した花鳥画」展。 生憎行けませんでしたが、東博のミュージアムショップにて図録を購入。 ホウボウつながりにて。常設展の高村光太郎作品 水彩的なたらし込みの素晴らしさ。 ただやは…

袁耀 廬山瀑布図軸

東博の中国絵画の中で最大の絵画作品、 清・袁耀の廬山瀑布図軸。 今回東洋館(アジアギャラリー)の常設展に出ている という話を聞きつけ、高速バスに乗り込み行ってきました。 大作だけあって、想像していたよりも筆致は荒い。 しかし樹木や荒ぶる川面は時…