東博の中国絵画の中で最大の絵画作品、
清・袁耀の廬山瀑布図軸。
今回東洋館(アジアギャラリー)の常設展に出ている、
という話を聞きつけ、高速バスに乗り込み行ってきました。
大作だけあって、想像していたよりも筆致は荒い。
しかし樹木や荒ぶる川面は時間をかけてじっくり細かく描かれ、
それに対して岩肌はかなりスピード感のある筆致でした。
岡倉天心はこのテの山水画が嫌いで、
「つくね芋山水」などと揶揄したそうですが、
こういうマニエリスム的なくどい表現が嫌いだったのでしょうか。
個人的には彼の提唱した朦朧体(この呼称自体蔑称だそうですが)
よりもはるかに好きです。
東洋館はいつ行っても人がおらず(中国系の若者グループがいたのみ)、
今回も心ゆくまで鑑賞できました。