居巣・居廉は清朝末期の画家。
従兄弟の関係のようです。居巣・居廉とありますが、
ほぼ居廉の作品が収録されている。
後に嶺南画派と呼ばれる、広州を中心とした画派の元祖、だそうな。
当時から貿易港であった関係で、海外の情報が多く入ってくる環境にあった広州。
西洋絵画や日本画からも影響を受けているそうです。
嶺南画派。
いわゆる中国の近代美術で水墨画というと、こういう感じの絵がよく出てくる。
空間を大きく開け没骨を多用した作風で、率直に言ってあまり好きではありません。
居巣居廉はネットで検索すると、もっと鉤勒をきっちり使った古典的な感じの作品が
多く出てくるのですが、この本では没骨を多用した写意画寄りの印象です。