YOSHITO ISHII:ROTRINGER'S DIARY

日日是匍匐:時時跳躍

東京 ART TOUR in AUTUMN 2018 2日目

 

 

上野のカプセルにて一泊し、渋谷経由で駒場へ

 

 

f:id:ishiiyoshito:20181007193844j:plain

 

 

白磁展@日本民藝館

https://mingeikan.or.jp/


 

 

f:id:ishiiyoshito:20181008230245j:plain

f:id:ishiiyoshito:20181007193902j:plain

f:id:ishiiyoshito:20181007193921j:plain

f:id:ishiiyoshito:20181007193939j:plain

 

この白磁にしても或いは長次郎の黒楽茶碗にしても、

これが正解とばかりに最初から究極形をバン!と提示されてしまい、

後世の陶芸家が皆きりきり舞いさせられている、という感じがします。

つまり絶対的な美。究極の白と黒の前では後世の諸々の作為がどうしても

小賢しい印象に映ってしまうのです。

 

つい時間を忘れてしまいました。

 

続きまして泉屋博古館。狩野芳崖と四天王展。

www.sen-oku.or.jp

f:id:ishiiyoshito:20181008071002j:plain

 

仁王も悲母観音もおらず。ちょっと物足りないか。

偉大な師を超える弟子はなかなかいない、というより、

おそらく師匠より勇名を馳せた時点で「弟子」という文脈は

希薄になっていくものなのでせう。

例えば大観も彼の弟子筋ですが、独立した名前ですよね。

 

 

HYPER LANDSCAPE@ワタリウム美術館。二十年ぶりのワタリウム。

 

http://www.watarium.co.jp/

f:id:ishiiyoshito:20181008071222j:plain

f:id:ishiiyoshito:20181008071239j:plain

f:id:ishiiyoshito:20181008071654j:plain

f:id:ishiiyoshito:20181008071717j:plain

f:id:ishiiyoshito:20181008071736j:plain

 

B-BOY彫刻、もう二三点あっても良かったかな。

OBATAさんの作品は木彫という所がよいのだと思います。

ブレイクダンスから着想を得たアクロバティックな体勢と

フォーマリスティックなコスチュームは、例えば素材がFRPだったら

陳腐な製品感が出てしまうんじゃないかと。

 

梅沢さんが高1で作ったという「WINDOWS ZERO」が素晴らしかった。

デスクトップPCのフレームを使った箱庭様のオブジェ。

初期衝動が勝ちがちな年頃だと思うのですが、実によく整理されていると感じました。

 

 

最後は盛田亜耶「最後の晩餐」@ギャラリー・アートアンリミテッド

 

www.artunlimited.co.jp

f:id:ishiiyoshito:20181008072918j:plain

f:id:ishiiyoshito:20181008072941j:plain

f:id:ishiiyoshito:20181008073026j:plain

f:id:ishiiyoshito:20181008073040j:plain

f:id:ishiiyoshito:20181008073101j:plain

 

ギャラリーにはほとんど行きませんが、

ツイッターで見かけて以来、オリジナルを観てみたかった作品でした。

作品によってライティングの色合いが異なるのは

裏面に蛍光塗料を塗布しているとのこと。

聖書的なテーマのようです。

卓越した技術の確かさは当然のこととして、

問われるべきはやはり主題です。

 

そんなわけで充実した二日間でした。