毎年7月の第三週の土日に高知・赤岡にて開催されている絵金祭り
高知の夏の中で汗をかきながら観てみたかったのです
蠟燭の灯で、それも屋外で絵画作品を観られる機会など、
まずここ以外にはあり得ないでしょう。
絵金こと弘瀬金蔵は幕末高知で活躍した絵師です。
専ら歌舞伎の場面を描いた芝居絵で知られています。
元々は狩野派に師事した土佐藩の御用絵師だったそうですが、
贋作事件に巻き込まれ城下所払いの上破門されてしまったそう。
その後は町絵師として、叔母の住む高知赤岡にて地元の人々に依頼されるがまま
芝居絵などを盛んに描いていたようです。
ふと見たブログの文章になるほどな・・と思いましたが、
絵金という人は、いわゆるこれみよがしの残酷趣味ではない。
「この場面なら鮮血が飛ぶはず」「切腹の場面なら当然臓物が出るはず」という
自分なりのリアリティを追及しているだけで、
同じく幕末の絵師で顔面剥ぎやらつるし切りやらの場面を描きたがる
月岡芳年とは違うのだ、と。
実際、体のプロポーションが良いうえに、人物の表情描写が迫真に迫っています。