YOSHITO ISHII:ROTRINGER'S DIARY

日日是匍匐:時時跳躍

韓国単色画

 

チョン・チャンソプ

(丁昌燮,Chung Chang-Sup,정창섭)

 

 

 

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昔の中国の次は現代韓国。韓国単色画。

70年代の韓国で出てきた画風です。

単色画は欧米でも人気が高いらしく、

個人の作品集がずいぶん出ています。

確かにホワイトキューブに展示するなら

こういう作品がもっとも映えるかもしれません。

 

チョン・チャンソプ。

彼は韓紙を使い、専らマチエールの追及に

余念がないようです。無彩色の作品が多い、というかほとんど無彩色。

ですがやはりここに掲載した、着彩した下地に

韓紙のコントラストを生かした作品が出色であるように思います。

 

 

浙派両頭

 

 

袁派の次は浙派。

明代の職業画家中心の画派です。

 

 

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戴進・呉偉。これもいい。

どこの国でも時代が降るにつれて

技術はより洗練され、成熟を観ます。

それと引き換えに黎明期の新鮮さや素朴さは失われる。

日本でも江戸より室町の水墨画の方が

あっさり目で質朴ですが、中国でも同様のようです。

その室町・江戸期の水墨画にも影響を与えたのが浙派。

明の二大流派として北宗画系の浙派・南宗画系の呉派と称され

対立関係にあったそうです。浙派は院体画の流れを汲み、呉派は文人画中心。

 

雪舟は宋元の絵画を理想とし、明の絵画をそれより劣るものと見做していた、

といいますが、実際観比べてみれば素人目にも影響がみて取れると思います。

影響は雪舟だけではありません。

長谷川等伯(牧谿の影響が有名ですが)や曽我蕭白など。勿論若冲も。

 

 

 

 

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この呉偉の、墨の諧調の美しさときたら。

 

 

袁派両頭

 

清代の画家

袁江・袁耀の画集

 

 

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袁派です。

明の浙派・清の袁派。

 

 

袁派とは清の時代に江南の揚州で活躍した、袁氏一族を中心とした画派です。

見ての通り、宋代の宮廷絵画・院体画(李郭派)のスタイルを引き継ぐ

正統的で緻密な筆致ながら、ダイナミックな作風が特徴。

作品は悉く2ⅿ近く・中には5ⅿに迫るものもあり、

いささか化け物じみています。

袁派は宮廷画家の仕事だけしていたわけでもなさそうで、

彼らの作品は当時巨万の富を築いた揚州の塩商の大邸宅の壁を飾るためにも

描かれたそうです(どんだけ広い邸宅なんだか・・)。

 

郭煕・范寛・李成など、北宋の院体画を引き継いでいる明清の画家はいないものか・・

と思っていたので(勿論明・清の宮廷内に宮廷画家がいないわけありませんが)

知ることができて嬉しい。

特に明清絵画は日本語で検索してもあまり情報が出てこないので。

「袁耀」で検索すると三国志の袁術の息子が出る始末です

(確かに袁術も江南で活躍した人ですが)。

 

 

袁江が叔父、袁耀が甥。

袁耀の方が筆致が安定していて成熟さと壮大さもあり、

叔父さんの作風をより発展させたように思います。

 

今回購入した作品集では巨大な奇岩によって

構成された山水画ばかり掲載されていましたが、

特に袁江は界画(建築を中心に描いた作品)も物しているらしく、

いずれそちらも観てみたい(分厚い作品集が欲しくなる・・)。

 

 

上海で真筆をぜひ観てみたいものです。

いつになりますやら。