YOSHITO ISHII:ROTRINGER'S DIARY

日日是匍匐:時時跳躍

陳之佛・于非闇

 

 

陳之佛と于非闇の画集を購入。

 

 

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どちらも民国期の画家。

特にこの于非闇の作風が、

ベースは工筆画(中国絵画における緻密に描く技法)ですが、

南画あり水墨あり郎世寧風の陰影描写ありで幅広い。

そして賛が全て痩金体。これが超かっこいい。

この人の美意識なのでしょう。

 

 

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陳之佛の方はもう少し古典的というか、明清絵画風な。

でもふたりとも、過剰さはないんですよね。

めちゃくちゃうまいんだけど、あくまでも中庸を守っているような。

 

 

山口小夜子 未来を着る人

 

 

「山口小夜子 未来を着る人」展図録

 

yamaguchisayoko.com

 

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前髪ぱっつんの黒髪ロング・切れ長を強調するアイライン。

当時の流行を逆手にとった「日本らしさ」。

(実際は大正期のモガあたりが元祖でしょうけど)。

こういったアジア的なステレオタイプ(必ずしもそれだけではないと思いますが)を

強調する意匠は、今だとエキゾチズム的な文脈から批判もされそうですが、

自分は単純にこれが好きです。

 

 

Adrian Ghenie

 

エイドリアン・ガーニー

 

www.pacegallery.com

 

現代のF・ベーコンともいうべき画家。

キャンバスにコラージュし、その上から油彩で描いています。

Hatje Cantzから同じ装丁の作品集が二冊出ていますが

一冊目の作風の方がコラージュの断片が残されているのに対し、

二冊目(近作)の方は絵の具のマチエール中心になっています。

初期の作風の方がよかったような気もする。

ラフな筆遣いの中の繊細なコラージュの残し方こそ、

この作家の持ち味であると思うので。

 

 

 

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