YOSHITO ISHII:ROTRINGER'S DIARY

日日是匍匐:時時跳躍

韓国の抽象画と狩野元信とケララカレー

 

 

三人展の搬出ついでに、

単色のリズム 韓国の抽象展(オペラシティギャラリー)と

狩野元信展(サントリー美術館)を観に行きました。

 

 

www.operacity.jp

 

http://www.operacity.jp/ag/exh202/image/index/mainvisual.jpg

 

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70年代から80年代にかけてとくに盛んだった韓国の抽象画の展覧会です。

オペラシティの寺田コレクションには特にこういった作品が多く、

常設展でよく展示されていますが毎回非常に観応えがあります。

 

70年代に何故韓国でそういったムーヴメントが起こったのか、

時代背景が気になるところです。

日本で抽象画を描く韓国人作家といえば、やはり李禹煥ということになるでしょうか。

非常にストイックな作風の作品が多いのですが、

絵画という表現の豊かさについて考えさせられます。

 

そしてサントリー美術館。狩野元信展。

 

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www.suntory.co.jp

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狩野元信は狩野派の二代目であり、狩野派の作風を作り上げてマニュアル化し、

弟子たちを育てることで大量受注を可能にして狩野派ブランドを確立した

プロデューサーの様な人です。

真・行・草という三つの作風によって描き分けられた作品を観るにつけ、

プロデューサーとしての理知的な印象と共に、ひとりの画工としての凄腕も充分に

伝わってきました。

 

この時代の絵師の制作を現代のアーティストの制作と単純に比較しても仕方がない

のですが、プロデュースってなんだろう、などとぼんやりと思いました。

作家としてのアイデンティティの有り様とか集団で制作することとか、

DNAとしての作風のこととか、そんなこと。

 

 

で、例によって南インド料理店。ダクシン東日本橋店

 

dakshin.jp

 

f:id:ishiiyoshito:20171030151742j:plainマサラ・ワダ。豆のコロッケ

 

f:id:ishiiyoshito:20171030151837j:plainコチン・チャミン・カリーとバスマティライス。ケララ風の海老カレーだそうな

 

今年はあとひとつ、展示が残っています。 

 

  

制作道具・制作手順

制作道具 

 

ペンは専らロットリング社のイソグラフ(Rotring Isograph)を使用しています。
最細の0.13mmで線を描き、0.3や0.4でベタ塗りをします。
専用の黒インク以外にドクターマーチンのブラックスターや顔料系カラーインクも

使用します。

インクだけだと薄い色が使えませんので、顔料系マーカーも使用しています。

 

 

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制作の手順

パネルに水張りしたケント紙に5Bくらいの鉛筆で画面に軽く「あたり」を取り、
形や構図をおおまかに決めていきます。

構図が決まったらペンで模様を描いていきます。
模様はその都度考えながら描きますが、これまでの制作である程度

パターン化されています。

色も塗りながら描きます。濃い色と薄い色のバランスを取ることを心がけています。

基本的に、地道な描画作業の繰り返しです。

  

 

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