モンティエン・ブンマー(Montien Boonma)。
タイの作家です。もう10年以上前に亡くなってしまいました。
仏像の鋳型をそのまま作品化したもの
チェンマイ大学で彼の助手をしていたナウィン・ラワンチャイクン(Navin Rawanchaikul)による
オマージュ作品。中央のお婆さんの左にいるメガネの人物がモンティエン
タイの僧侶がタンブン(托鉢)で使う鉢をヒントに抽象彫刻を作ったり、
梵鐘を積み上げてインスタレーションにしたり、
モンティエンの作品は直接的な仏教への言及こそないものの、
常に仏教的な深遠さを感じさせます。
サンシャワー展で一番良いと思った作品でした。
仏教をテーマにした現代アートでも、
直接的になにか仏像を作ったり仏画を描いたりするのではなくて
(それも勿論良いのですが)
こういう間接話法を使うと広がりが出来るし普遍性にもつながる、
ということです。
やはり普遍性を追求した作品が見たい、と思います。
政治的な作品というものはどうしても一過性な印象が否めず、
芸術的な普遍性にはなかなか届かない。
その分、時代を切り取った作品には成り得るのかもしれませんが。
六本木ヒルズ展望台より新美術館を望む。ビルがおもちゃっぽく見える
六本木に行った後、上野鈴本演芸場に向かいました。
柳家喬太郎三題噺地獄
客席から募った十個のお題からくじで三つ選び、
その三つのお題を取り入れて、
喬太郎師匠が二時間で噺をひとつ作るというこの超過酷な企画。
今回は「ギャル」「懐中時計」「ダムに沈んだ村」の三つ
+今日の中入り三遊亭白鳥師匠の要素を入れて噺を作るという・・
それで出来たのが、結婚しようとする孫娘を
祖母が昔の思い出を交えながら優しく諭す「蕎麦と湖」。
「ギャル」と「懐中時計」で、喬太郎師の新作によくある
「高齢者vs若者」みたいな話になるかな、となんとなく予想はしていましたが、
豈はからんや、そうなりました。
ダム湖の要素がやや弱い様な・・とも感じましたが、
全体的に喬太郎流のクスグリが程好く入った、ほろりとする人情噺でした。
出来ればブラッシュアップして是非持ちネタにしていただきたい、と思います。
その後、例によって中華料理へ。
御徒町駅に程近い延吉香。中国東北部・延辺朝鮮族料理の店。
なのでチヂミや冷麺などの朝鮮料理もあり、
また何と言っても羊肉料理が充実していて好きなのです。
老虎菜。香菜やら葱やら青唐辛子やら入っている ジャガイモのチヂミ。ハッシュドポテトな感じ
羊肉と葱の炒め物(食べ過ぎ・・)
そういうわけで充実した一日でした。