南宋の四大家と呼ばれる画家たちの作品集。
李唐・劉松年・馬遠・夏圭。
北宋南宋通じて宋代の水墨画は中国絵画の原点と呼ばれ、
崇拝に近い扱いを受けているようです。
中国の古典絵画は各絵師ごとの作品集を出せるほど作品が現存していないため、
抱き合わせで出版されることが多いようです。
灸をすえられ悲鳴を上げるおじちゃん図。
台北故宮で実物を観ましたがが何度観ても笑えます。
こういう視点が中国絵画にもあったんだなあ。
李唐・萬壑松風図
郭煕「早春図」氾寛「渓山行旅図」に並ぶ、宋代山水画の古典中の古典。
徽宗に重用されるも靖康の変で金に拉致され消息不明になり、
幸運にも南宋の臨安に帰還した時には齢80を超えていたとか。
この人が帰ってきたおかげで北宋院体画の系譜が途切れず南宋にも伝えられた、
という。
馬遠
これがすごい、水面だけを描いた作品。その名も水図。
殆どミニマルアートである。こういう着想がこの頃すでにあったとは。