李華弌(Li Huayi)
上海出身。
この人は10代後半が文革期に当たるため本来なら地方へ下放されるはずですが、
幸い上海に留まることができ、プロパガンダポスターなどの製作で
やり過ごせたそうです。
水墨画と西洋絵画の両方を学んだようです。
ネオ院体画とでもいうべき画風。
岩景ばかり描いていますが、
こういう絵は一旦モチーフの具体性から離れ、
抽象表現として観てもよいと思います。
郭煕・范寛の岩をミニマリスティックに
リピートするとこうなるよ、という印象。
実際、トリミングの仕方を見ているとほぼ岩肌と木以外は描いておらず、
これは現代絵画でなければあり得ないことと思います。
(伝統絵画なら申し訳程度でも建物や人が必ず描かれている)
6歳から水墨画を描いているそうです。将に筆ネイティブ。